「リリス...よかったわ...。本当に...」
シーラも、半分泣き目になっていた。
父上もカイルも、本当に嬉しそうな顔をしている。
リリス―――君は本当に皆に愛されているんだね。
―――会いたかったよ。これからはずっと一緒だよ―――?
「さぁ、リリスを部屋に戻してあげましょう?」
ビリアさんが、いつの間にか扉を閉じていたようで。
こちらに歩きながら、リリスを部屋に戻す事を進めた。
しかし、側まで来て一瞬ビリアさんは顔を歪めた。
だがすぐに笑顔に戻ったので、その時は気にも止めなかった。
「はい、そうします」
リリスをしっかり抱きなおして、部屋に戻った。
―――夜が明け始めていた―――