水が滴る髪をそっと撫でた。 泣いている顔より、笑っている顔を見ていたい。 あの男と居るとリリスはまた涙をながすだろう。 俺が…笑わせてやる。 泣き顔なんて見せない。 「俺が…お前の側にいてやるから…」 そっとリリスの額に唇で触れた。 そしてある違和感に気が付いた。 冷たい彼女の体は、少し熱を持っている。 頬も赤く色づいて、呼吸も荒い。 雨に当たりすぎたのだろう。熱を出してしまったようだ。 あまり気は乗らないが、着替えをさせなければならない。 彼女を抱きかかえ、俺は城へと向かった。