* * * *
ザァァアアア――――
窓を叩きつける雨の音だけが私の部屋に響く。
朝から激しい雷と雨が降っている。
この天気の様に、私の気分も暗く、靄がかかった様に沈んでいる。
「はぁ…」
先程からあの忌わしい耳障りな声が頭に残っている。
『ルイス、私今日は特に具合が悪いの…。』
今日もいつもと同じ…。いつもの様に、ルイスに腕を絡めて、甘い声で話しかけている。
いつもの事だ…。気にする必要ない。そう思えたらどんなに楽か…。
『ねぇ、最近ルイス。私にとても優しいのよ?きっと、私の方がルイスに好かれているのよ。もう貴方は必要ないんじゃなくって?
フフっ、貴方が早くルイスに嫌われればいいのに』
そっと耳元で、口元に不気味な笑みを浮かべて私に囁いた。