*  *  *  *



「リリス、おはよう」



穏やかに微笑み、私の頭をルイスは撫でてくれた。



「おはようルイ「あら!ルイス」」



挨拶に答えようとした私の声は、誰かの声に遮られた。
誰の声かは、顔を見なくてももう分かってしまう。



あの日から、ルイスは私によく気にかけてくれる。
お仕事の合間にも会いに来てくれるし、私も会いに行くようになった。



私との時間を作ってくれた事が、とても嬉しい。



でも、それと同時にダリアさんの、私への接し方が変わったように思う。



私の目の前で、ルイスのと腕を絡め、甘えるような猫なで声を発している。
そして時折私をチラリと見て、意地悪そうな…見下すような視線を向けてくるのだ。