*  *  *  *



舞踏会が終わった数日後。

雲ひとつ無い快晴の昼下がり――――



「今日はいい天気っ♪」


ポカポカとした太陽の光が心地よかった。
いつものように、バラに囲まれながらのんびりとした時間を過ごす。



「あの…リリス様、お時間よろしいですか?」



少し遠慮がちに、ミーヤが声をかけてきた。
心なしか、表情が曇っているように思える。



「どうしたの?顔色が悪いよ?」



心配になってたずねてみた。



「その…王様が…お話があるみたいで…」



「うん、分かった…直ぐに行くね」

ミーヤの様子を見る限り、あまりいい話でないことは予想できた。
一体何の話なんだろう。