『別に何もしてなど無い。俺はただ教えただけだ。』
「教える?何を」
『彼女は普通に過ごしたい、そこに居る男と…。そう言っていた。
だから無理だと言ったんだ。少なくとも俺が居る限り』
アイツに幸せなんて無い。こんな奴らと居る限り、絶対に――。
「嫌っ…アアア!!」
頭を強く抱えてリリスが叫び声を上げた。
止まらない辛い記憶の連鎖が、彼女を苦しめ続ける。
リリスが叫び声を上げた瞬間、地面に大きく亀裂が走った。
「キャっ!!」
立っていたミーヤがよろける。
「ミーヤちゃん大丈夫!?」
カイルが腕を掴んで受け止めた。
「ありがとうございます、カイル様」

