はぁーっと溜息をついて、一つのバラに触れた。
『お前には夜が似合うな』
真っ暗な空間から声が聞こえる。
何度も聞いたことのある声だ。
そう、この声は――デカルト――。
本当に会いに来たの!?
『フッ、こうして会うのは初めてだな』
暗い空間からスッと人が現れた。
彼の姿を見た瞬間、私は息を呑んだ。
全身真っ黒の衣服に身を包み、妖美な笑みを浮かべる男。
とても美しかった…。人並みではないくらいに。
紫色のセットされたかの様に整った髪。
白い肌が、怪しく光る赤い瞳を引き立てている。
これが…デカルト…。

