暗いバラ畑は、とても魅惑的。 月明かりに照らされて、怪しい美しさを放っていた。 「綺麗―――」 無意識にこぼれた呟きが、夜空に吸い込まれていく。 すぅっと深く深呼吸をした。 気分が悪かったのも、この景色を見ればすぐに治る。 こんなに楽しくて、本当にいいのかな? 今の私は、決して安全とはいえない状態なのに。 こんな心配をしなくてすむ日が、早く来て欲しい。 皆みたいに普通に過ごしたい。 ただ普通に、ルイスと平穏な日々を送りたい。 こんなの我侭かな? 私が普通に暮らすなんて。