「…なに自惚れてんだよ、俺」 恥ずかしさの余り、俯いて 頭を掻く。 彼女は俺の存在すら 知らなかったらしい…… “実緒” さっき友達らしき子に そう呼ばれてた。 ――――誰だろう? 今、思えば このときからだと思う。 君に意識し出したのは…。 そして、 淡い恋の始まり。 俺の大嫌いな、 絶対に有り得ないと思った、 “一目惚れ”の始まり。