そう尋ねると
なぜか奏馬くんの顔は
ボッと赤くなった。



「実緒…聞いてたのかよ」


「うん。
ねぇ……教えて??」



奏馬くんに近づいて
ゆっくり見上げると……



「そんな可愛い事されても
俺、言わないから」



可愛い事をした覚えはないけど
言ってくれないと分かって
少し悲しくなった。



「けどな――――」



「きゃっ////」



奏馬くんは正面から私を強く抱き締めた。


すごく温かくて

すごく安心する……