連れてこられたのは 第2会議室。 私たちの 放課後の秘密の場所。 それは私だけが 思っていたことだけど…… もう第2会議室には 紗歩ちゃんはいなかった。 「実緒、平気?」 「う、うんっ。ありがと……」 俯いたまま奏馬くんに お礼を言った。 顔を見てしまえば 涙がまた出ちゃいそうだから 「なんで泣いてたの?」 「……」 その質問に 私は答えれなかった。 理由は……君だから。