背中。 壱 (更新中)


「・・・ダイ、なんか嬉しいかも。ありがと」

「あぁ、やべぇ超可愛いし。まじ、抱きしめたくなるって」


また、強くギュってしてくるダイ。
部屋の中に居たダイは、温かい。そしてこの、ダイの匂い。
男物の香水の匂いで、どこかワイルドな雰囲気の匂い。

ダイがここにいる、って確かめられる匂い。

「・・・ダイ、ありがと・・・でも、そろそろ離してもらえる?」

「ん?」

「ん?じゃなくて、その・・・ここ外だし、誰かに見られたら恥ずかしいし、それにダイ上着来てないから風邪ひくよ?」

「そーだな、風邪引いたらサクラに移しちゃうもんな」

そっと、離れたダイ。
そのまま、部屋の中へと一緒に入った。


私の体にはまだ、ダイの温もりが残ったまま。

なんだか、ダイと過ごすクリスマスイブはいいスタートを切ったみたい。内心、可愛いといわれ完全に浮かれまくり。

これなら、頑張ったかいがあったかもしれない。


「ねぇ、本当に変じゃない?」


ダイに対しての意地悪な質問。絶対、変なんて言われないのを分かっていても、可愛いって言われたい乙女心。

「変じゃねーよ。俺、巻き髪好きって知ってた?」

「え、知らなかった・・・。もっと、早く言ってくれればよかったのに」

いつも通り、ココアを持ってきてくれて私にくれる。
私がコーヒーとか、紅茶とかを飲めないのを知ってからいつも家にある、ココア。

ダイの優しさであふれてる、ココアはいつ飲んでも美味しい。