背中。 壱 (更新中)


疲れきった顔をしたサラリーマン。

あの人がいなくなってから、3分も経っていないのにもう姿はない。


いきなり現れて風のように去って行くのかよ………

「サクラ?」
「うわっ!!」

いきなり話掛けられて、ビックリした。
そこに居たのはサナ。

「うわってなによ、うわって」
「いきなり話掛けるからでしょ?ビックリするから止めてよね~」

本気で驚いた私に笑うサナ。
本当にコイツは…………

「そんなことよりさー、今レン先輩見ちゃったんだけど!!凄くない?」

「……レン…せんぱい?」

「え?もしかしてサクラ知らないの?」

「……いや、レンなんて名前どこにでもあるじゃん。どちら様のレン先輩か分からないし…」

レン先輩……。私の知り合いではない。
だとしたら、サナが知っている先輩ってことになる。

そんなの私が知らなくて当然だ。

「サクラ本当に知らないの?レン先輩だよ?ここら辺を仕切ってるってゆーか…皆のトップってゆーか……とりあえずあの有名なレン先輩だよ!!」

仕切ってる……?
トップ……?
有名……?