「サクラ?」


「何?」


温かかった体が、離れたと思えば目の前にはダイの顔。


「俺がお前を愛してるから」





ーーーーーーその瞬間私は彼に溺れた。


彼の優しさと、温かさと、甘いキスに。
塞がった唇は、熱を帯びて行く・・・・


あぁ、ダメだ。


私にはダイがいるんだって思ってしまう。
ううん。
思っていいんだよね?


例え家族がいなくても、ダイが家族なんだ。
もう私は、ダイ無しでは生きていけない・・・・なんて、こどもながらに思ったんだ。



最高の彼氏だね?





でも、気づいてた。
気づいてたけどそんなことより、自分自身の方が大事だった。


見て見ぬふりじゃないけれど、そこまで重要と思っていなかったのかもね?
その時、言えば変ってた?



「ダイまた、やせたね」・・・って。


そんなこと言う暇もないよ。
私に唇はあなたに、ふさがれたのだから。





そこからの私達は、ドロドロだったね。