ガタンーーとドアがしまる音が聞こえた。
あいつは、仕事に行ったのだろう。
別に今更彼女の仕事をどうこういう言うつもりはない。
これで、生活出来てるんだしこれで私は生まれたようなもの。
ドアの閉まる音が聞こえた瞬間、携帯を手に取った。着信履歴の1番上の人物をクリックする。
今日は、バイトじゃないはず・・・
「もしもし?」
3コールぐらいで、電話に出たのはダイ。
結局私が、会いたくなるのはダイで頼ってしまうんだ。
「・・もしもし?ダイ?」
「うん?どーした?いきなり」
泣いてるなんて思われたくないから、精一杯明るい声で話そうとした。でも、電話口から聞こえてくるダイの声は、いつものように優しいんだよーーーーー
「ちょっと・・・いろいろあって・・・何か声が、聞きたくなっただけ」
「どーした?何かあった?」
「・・・う~ん・・・母親とね・・・?」
自分で電話をかけたくせして、何も言わないなんて変。
ダイに、どうしてもらいたいか分からないけど・・・ただ、声を聞いてるだけで落ち着く。
「大丈夫か?サクラ今どこにいるんだ?」
「どこって・・・家だよ?」
「家には、1人?」
「うん」


