「………」 「………」 何も話さない。 何も話せない。 俺達を包む空気がそうさせている。 少し、離れた場所まで歩く。 人気が段々と無くなっていくのと同時に大きな建物も無くなっていく。 この女の子は何処に行きたいのか、それさえも俺にはわからなかった。 いや、多分わかりたくなかったんだ。 変わることが嫌だったのかもしれない。 本当のことを、この違和感をしるのが嫌だったのかもしれない。