「でも、あたしまだ…」 「まだ、何かあるの?」 「えっと、あの…」 ほら、適当に何か言い訳! 「あっ!そう!検査が。検査があるんです」 「検査?美羽ちゃん、そんなに悪いの?」 「はい…。だから、すいません」 こうなったらヤケだわ。 「だから、また今度」 「あっ、美羽ちゃん!」 走り去るあたしの後ろで、羽田先輩の声が聞こえる。 調子悪いって言ったくせに、全力疾走しちゃった。