陸を見上げても、視線が合わない。 「陸?」 「あ~あ、よっぽどショックだったのよ。ほら、陸しっかりして!」 奈々子に背中を叩かれて、陸は我に返った。 「お、おお!オレは大丈夫だよ。美羽、謝るな!」 「本当に大丈夫なの~?」 「しつこいぞ奈々子!大丈夫ったら、大丈夫なんだ」 陸…、涙目なんだけど。