「またあんた、茜らと連れだって訳の分からん事やって!!それでどっか落としたんやろう」 図星… 「ごめん…」 「ごめんなさい、やろうが!!」 「はいっ、ごめんなさいっっ!!」 逆らえない。 絶対逆らえない。 鬼の様な顔で、あたしを睨み据えている母ちゃんには、余計なこと言っちゃいけない。 命、落としかねない。 「っとに…馬鹿も程々にしなさい。母ちゃんに迷惑かけることはするな、って言ってあるやろうに。 …もう上がるから、待ってなさい。」 そう言うと、踵を返して行ってしまった。