それまではずっと、母ちゃんの実家で暮らしてた。
ばあちゃんと、おじちゃん夫婦、母ちゃんとあたし。
ばあちゃんと母ちゃんは、折り合いが悪かった。
自分の敷いたレールを行ってほしいばあちゃんと、てめぇの人生はてめぇで咲かします…な母ちゃん。
毎日毎日、怒鳴り合いの大喧嘩…取っ組み合いもザラだった。
「響鼓がグレたら、たまき、あんたのせいだからね!!」
ばあちゃんはよく、こう言った。
「グレてパクられて、ハマろうが何しようが、全部響鼓の人生や!!あたしらが左右したらアカンのや!!」
あたしの前に立ちはだかって、ばあちゃんに言い返す母ちゃんの背中は、いつも大きかった。


