「帰ろうか、響鼓。」 店の人たちに笑顔で挨拶しながら、あたしたちは外に出た。 「寒いねえ…今日も…」 見慣れた後ろ姿を見ながら、歩いていく。 「学校どうだったの、今日は。」 この人はいつもそうだ。 怒るだけ怒ったら、後グサレがない。 「別に…普通かなあ…何もない感じ。」 あたしは答えた。 「そう…部活動でもすればいいのに。」 「嫌だよ!!めんどくさいじゃん!!」 「めんどくさいって何だ、めんどくさいって!!」 笑いながら、車に乗り込む。