「……剣。どこ行っとたん?トイレ?ほら珈琲」
真緒くんが珈琲を俺の手に渡してくる。

「サンキュー……」

「?なにかあったん?」

「……まさか……な……」

「?」
真緒くんは首を傾げていた。

「あれ?亜季くんは?」
スタジオには真緒くんしかいなくて今さっきまでいた亜季くんはいなくなっていた。

「ああ……トイレ行くとかいうとったな……」
「え?!」




















美月、景




「……なぁどういう事?」
「なにがー?」

景は煙草を吸いながら亜季の言う事に問いかけた。
美月は俯いている。



「……なにがやなくて……今さっきの話……」

「……一体どこまで聞いたん~?」

「……例えばお前らがあの事件やってたこと……」
亜季は景と美月を睨んだ。

景はそんな亜季を見つめながら鼻で笑った。


「証拠でもあんの~?」
「亜季くんなんかテレビの見すぎちゃうのん?」

「……へ~……シラ切るんやな……」

亜季はトイレから出て行く。 そんな亜季を美月が止めた。


「……皐月に聞けばわかることや」
「!!」
美月はすぐに振り返って景の顔を見た。