美月は妖しい笑顔を見せていた。
「なかなか純血ておらんもんやな……まぁほとんどがあっちの世界おるし当たり前か……」

美月がケロッと言うが景は何やら考えていた。


「にしても……皐月ちゃんの傷の治り……えらい早かった気せぇへんかった?」























皐月



「あんたあたしバカにしてんの!?」

「……王族の吸血鬼ぐらいわかるだろ?」

「そうだけど……」
「お前、親と会った事あるか?」


「いや」


そういえば会った事などないと思いながらあたしは答えた。気がついたら蓮の親にお世話になっているという感じだった。



「王族に隠し子がいるって事、聞いた事あるだろ?」


「ああ……でもそれって明らかになったのて何十年の話でしょ?王の息子が人間の女と不倫して作った子がいたって聞いた事あるけど……」

「何故、殺されなかったんだと思う?普通なら王族はその子を殺そうとするだろ?」
王族の血は人間と交わる事は大昔から禁止されてるし」

「生きてるの?」

「……」


「ああ、今俺の目の前にな」

蓮は俯きながら溜め息をついた。


「!」