「美月さん……まだ諦めてなかったんだ……」


「……っ……」蓮は重い体を起こした。

「お前に言っておかないといけない事がある」


「なに?」

蓮はあたしを真っ直ぐに見つめた。






















美月、景



「は!?なに、勝手な行動してんねん!!!」
景と美月はスタジオ出て直ぐの所のトイレの中にいた。美月はシュンとなり俯いていた。



「ごめん……でも出来ると思うてん。多人数なら純血の一人ぐらいに負けへんし」


「まぁ腕がなくならんかっただけでも幸いやな」
「でももうあいつ、これで動けへんと思うで、羽はボロボロ、例え体は治癒力が高うても羽の修復は純血でも無理や」

「せやな……にしても皐月ちゃんハーフやったとわな」
「でもハーフの匂いが少し弱い気せえへん?」
「そうやったか……?」



「まぁ純血でもあれだけ手下集まれば同等って事もわかったしな。勝手に行動したんは悪かったと思うてるけど……」
再び美月は俯いた。



「……ったく、これでメンバーにもバレたりしたら俺ら警察行きやん?計画も台無しや」

「ああ確かに。でも俺らはいつもアリバイあるしな。殺るんは下っ端の吸血鬼や」