「いえあの……ちょっと話が……」
「なに?言っといたるで?」
「あ……いえ真緒さんに」
剣さんじゃなくて……あ……まぁ……いっか
「チケットのことなんですけど……」
「チケット?」
「実は」
翌日。
あたしはライブハウスとやらを見ていた。
「なんだ、チケットあるじゃねぇか」
「!?蓮!」
後ろからあたしが見ているチケットを覗き込んでくる人影は蓮だった。
「昨日、真緒とかいう奴にもらったのか?」
「真緒さんには会えなくて、剣さんに」
「ああ……昨日の」
「昨日って……?もしかして付いてきてる?て……いない」
後ろにいた蓮はもういなくなっていた。
あたしはため息をついてライブハウスの前に足を運ぶ。
いろいろなポスターが貼ってあった。
「なにしてるん?」
「?」
「……まだ開いてないよ」
「?あ……すみません……」
「……」
振り向くと、あの5人のうちの一人、黒髪の亜季さんが楽器を持っていた。
亜季さんはあたしをサングラス越しに見てライブハウスの中へ入って行く。
「……」
いつも不思議な人だな……
あたしは首を傾げてその後を見ていた。

