「話っていうのは、…水野ちゃんが俺とちゃんと目を見て話をする…って言うのが今日の課題なんだけど…」
私がひたすら背中を向けていたせいか、副会長はそのまま、ぼそぼそと話し始めた。
「…でも、水野ちゃんが振り向かないと。今日は帰れないなー…。
…………ねー、聞いてる?」
「………。」
「………。しょーがないなぁ…」
はあ…と、小さく溜息の声が聞こえたあと、急にスルリと右手を取られてしまった。
「っ…な!?…何するんですかっ!!」
「…ぷっ…あはは。いやー、こうしたらこっち向いてくれるかなー…と思って」
反射でバッと副会長の方を見ると、ニヤリと笑っている副会長がいた。
「水野ちゃん顔真っ赤だね」
「っ……それは、急に手を握るからっ」
「…だってこうでもしないと、俺を見てくれないでしょ?」
う、それはそうだけど……。
図星をつかれて、つい黙り込む私……
だけど、副会長は何を思ったのか、すっと手を離すと、
私の顔を覗き込むように身体を前に倒した。
