副会長の秘密





ひいぃ!
ちょ、ちょっと待って!!なんでこっちに歩いて来るの!!?



思わず私もジリジリと後退りするけど…、階段の近くだからもうこれ以上後ろには下がれない。


階段との距離を考えると、あと2~3歩といったところだろうか。




「んー…っというか、俺を見た瞬間に逃げるとか、失礼だよねー。せっかく待ってたのにさ」

「待っててだなんて、全然っ頼んでないですから!!!」

「ええー、ひどいなあぁー、水野ちゃん。
あ!…それ以上下がると危ないよ?
…それともまた、階段から落ちたいのかな?」

「…っ、それは」

「…じゃあ、大人しくこっちに来てもいいんじゃない?
今日のところは何もしないからさっ、ね?」




〜〜っ!
『今日のところは』って、今日だけじゃん!(泣)



泣きそうになる気持ちを押し込めて、笑顔で物騒なことをサラリと言い放つ副会長とできるだけ離れるために、


階段があるギリギリまで私はまたジリジリと後ろに下がった。



本当は、階段から降りて逃げたい………けど


きっとそうしてしまったら、副会長の方が足が速くてすぐに捕まってしまう。


だったらまだ、教室に入ってファンの皆に助けて貰ったほうがいい!



うん、だってどう見たって…このままだったら絶対逃げられないから。




……だったら、こっちだって!




私は、少しでも逃げれる隙を作るために提案を持ちかけてみた。



「っ…だったら、副会長…少しだけ後ろに下がって下さい」





こ、これで、提案を受け入れなかったら、こっから落ちてやる……!(泣)