「……アイツもアイツで、訳分かんねぇし」



はあ…………、俺がそこまで気にすることでもないんだけど……



「あ…そういえば」



いつも持っているファイルを取り出す。



ガサガサ…。



アレどこやったっけなー……?
落としてなきゃいいんだけど………



それは、あの人にとっては唯一大事な物で、無くしてしまってはいけないモノ。

まあ、俺にとってはたった1枚のどーでもいい写真なんだけど。



「…………あれ?無い…さっきぶつかった時か?」



そこのページにはいつも写真を挟んでいた。
……大切……な。



「………っ。やべぇ」



あんなのが見られたら…っ。



ぐるりと体の向きを変えると、俺はさっきの場所に向かった。