「おい」


途方に暮れていあいは、後ろから声をかけられ、振り向く。






















「え……」
















そこにはまだ、浅葱色のだんだら模様の隊服を羽織っていない。
けれど、その顔は何度も新選組の資料で何度も見た。

壬生浪士組《後の新選組》副長
土方歳三がいたのだった──