カタオモイ~特別な関係~

コンパスって綺麗に決められた大きさの円が出来れば良いんでしょ・・・

無い頭を使って私はこうした。

ものさしで指定された長さの半分を測り、
一つの地点を中心に円を書くように同じ距離で点々を打っていく・・・。

出来た点々を繋げるようにして、
綺麗な円を書いていく・・・自分の手で。

そうして出来た歪な円が書かれたノートを両手で広げて胸の前に持っていき、
ノンちゃんに満面の笑みを浮かべ見せた。

「・・・俺もやる!!」

ノンちゃんに火が点いた。

2人はどちらが上手く書けるかを授業が終わるまで競い合っていた。

そして授業の終わりのチャイムと同時にモリセンに大目玉をくらった。

2人は一気にクラスのみんなに注目された。

ノンちゃんはノンちゃんの友達に、
私は緑達に「楽しそうだったね。」と言われた。

それからみんなで授業中の話題で盛り上がった・・・。