カタオモイ~特別な関係~

その頃同じ『PTA新聞 最終刊』を見る女子がいた。

クラスの裏番長『桐子』だ。

配られたすぐ後、
桐子は少し不機嫌になっていた。

その理由を私が知るはずもなかった。

桐子は女子の友達に囲まれて、
一番後ろの左の端っこに写っていた。

あの頃流行った、
顔の前に手をパーにするポーズをしていた。

桐子の不機嫌の原因は、
剛史と隣同士で一緒のポーズをして写った私に対してだったのだ・・・。



私の気づかない間に、
桐子と剛史は恋人になっていた・・・。



いつも見ていたはずの剛史の変化に、
私はまったく気づく事ができなかったのだった。



私はまだ、
好きになっている自分に酔っているところがあったのだろう・・・。



卒業間際、
平和に過ごしてきた私に一つ問題が起ころうとしていた・・・。