今度こそ、本当に君の瞳に乾杯っとか言ってもらいたいわけだな。
「藍莉、ボディーガードがめちゃガン見してるけど?」
シャンパングラスを片手に持って、ぐいっと飲み干す。レストランの入り口の男二人を指差す。店員も迷惑そうに二人を見ていた。
藍莉の肩を抱き寄せる。
「二人きりになろうぜ」
「う……うん」
李花ごめんな……オープンテラスの外は綺麗な夕日。
テラスからは海が見える。桟橋は、ショッピングビルへと繋がっているが人通りは少ない。
これから夜になると、綺麗にライトアップされた夜景が楽しめるはずだ。
藍莉は、ボディーガードを「シッシッ」と手で払いのける。
スキンヘッドとサングラスは、無言で頷いて店の外に出た。



