この尾林部長は、かなりの敏腕管理部長だ。

 倉庫の管理以外にも、トリックスターズの備品は全て管理部が管理している。

 厳しいチェックは天下一品。

 ボールペンは最後の最後まで使えなくなってようやく交換してもらえるし、無駄な照明は即消灯させられる。


 おかげで倉庫内は、綺麗に片付けられていて、管理部の人たちがせっせと段ボールを積み上げていく作業も円滑に進められていた。



 ここに、俺のせいで売り物にならなくなったびっくりっぱこが大量に積み上げられんのか……はあ、気が重い。




「所長代理……」

 管理部の新入社員井上くんが話かけてきた。


「どうした?」

 年は同じくらいでも、俺は一応上司だ。


「脅迫状が届けられたって、マジすか?」