ゼンは顎に手をおいて、何かを考える素振りをみせた。 「それと、俺の可愛いフィアンセちゃんはどこに行ったかな?」 ゼンは、一枚の写真をプリントアウトした。 防犯カメラに映った藍莉の全身写真。 「ユカリ、この子見張って。警視総監には俺から電話する」 「わかりました。所長」 「あっ、でも藍莉なら確か俺の携帯に番号が残ってるはずだ!」 あの女…… びっくりっぱこパクりやがって…… 今度見つけたらタダじゃおかねぇ。