木の廊下を歩いて、障子を開く。
「はい、ばあちゃん土産」
「ほっほほー、たこ焼きか! ぐっじょぶ淳一。座りな」
「おう」
俺たちは、並んでコタツに足を突っ込んだ。
「あったけー」
「うん、温かいねー。うちもオコタツ買おうよ」
「そうだな……」
退職金はまだ余裕あるし、妊婦は体冷やしちゃいけないって言うしな。
李花は、ちょっと気まずそうな顔をした。
気を使わせたことに、また不甲斐なさを実感する。
「李花とやら、その後はどうだ? 体の具合はよいのか?」
「はい、今も産婦人科行ってきました。先生も順調だって言ってくれました」
「李花、ぐっじょぶ!」
ばあちゃんは親指を突き立てた。ぐっじょぶが、マイブームらしい。
明日には、そのブームも去ってるだろうけどな。



