毛先だけ緩く巻かれた髪がフローリングに広がり、李花はやっぱり恥ずかしそうに困ったような顔をする。
「李花、胸おっきくなったんじゃん? 成長期?」
少し太ったか?
そんなこと口が避けても言えないけど。
包み込むように優しく抱きしめる。太っても李花は李花だ。最高に愛しい俺だけの李花だ。
「いや……」
「嫌?」
「じゅんちゃん、ごめん。李花できない」
李花に拒まれたことなんて一度もなかった。
「どういう意味だよ!」
つい、強い口調で言い返してしまう。何回お預けくらってると思ってるんだ。
けっこう辛いんだよ!



