ざわつく会場を出る。
藍莉のボディガードのアンディとマイクが、遠くから俺たちを見ている。
「ここでいいよ」
ホールの端で、藍莉は俯いた。
「今日は頑張ったな。見直したよ。よかったじゃん、親父と兄ちゃん来てくれて」
藍莉が顔を上げた。パァと笑顔になる。
「うん! 淳一、ありがとう。
話したいことなんだけど……私、本当に淳一に惚れてる。昨日もパパに確認したけど、私を愛子おばあちゃんの屋敷に通わせたのは気に入られて孫息子との縁談にこじつける為だって言ってた」
わかってないわけじゃないけど……
「でも、俺はやっぱり……」
「お願い! 淳一。私、こんなに人を好きになったの初めてなの……淳一は楽しくなかったかもしれないけど、映画デートすごく楽しかった。すごくすごく楽しかったよ」



