総理大臣を五人のSPが戸惑いながら見守っていた。
そこには内閣府の佐藤ちゃんたちも一緒にいた。
「これから、地方選の応援演説に行かれるのにわざわざゼン所長の顔を見に立ち寄ったんですよ……」佐藤ちゃんがそう言った。
「なるほどね……」
「それより、今回は私たち販売促進部も、えらい目に遭いましたよ」
「えらい目? そういえば、三人とも何してたんだよ! 『ヤミ金業者』の正体わかったんだぞ?」
「さっき知りましたよ! 私たちも、ゼン所長に疑われてたようです。偽の情報掴まされて、余計な調査させられてましたから」
佐藤ちゃんと、高橋くんと鈴木くんは涙を拭う仕草をして互いの肩を叩きあった。
「アイツ、多分何もかも信じられなくなってたんだろうな……」
寂しい奴だな……敵もいるけど、味方の方が断然多いのに。
「私の渾身をこめた手紙は無駄でした」
「そんなことないぜ。あの手紙がなかったら、俺もユカリさんもきっともっと困ってた」
佐藤ちゃんが袖で涙を拭う。
「そんなことより、今訊きたいのはヲータクの披露宴の和洋折衷料理は絶品らしいですが、私たち三人の席もちゃんと用意してありましたか?」
「ああ、あったぞ」
「ほんとですかーっ?」
「会場行って確認してみろよ」
三人はたちまち笑顔になった。
元々泣いてなかったけどな。
「急ぎましょう!」
「おい、総理大臣はいいのかよ!」
「いいんですよ!」



