藍莉は、マイクを握り締めたまま固まった。 自分の会社がやった事の重大性に気づいてなかったんだろう。 ゼンが隣で耳打ちすると、藍莉は大きく頷いた。 「あの、皆さんごめんなさい……それで、あのぅ」 藍莉、頑張れ…… アイツが昨夜、親父や兄貴と電話で口論していたのは知っている。 ゼンに言われた通りに、なんでこんな事をしたのかアイツなりに調べたはずだ。