Tricksters2ッ



 シュっと音がして車の影からゼンを見た。


「もういい。鍵貸してくれないなら、窓ガラス叩き割るからな!」


 伸縮性のある警棒を長くしてかまえたゼンが、上から目線で隠れてる俺をみた。


 あ、マジギレした。


 ゼンの背後からはメラメラと炎があがってるくらい、怒りのオーラを感じる。



「わかったよ! わかったから、その物騒なもん下ろせ!」