手錠を引かれて、俺は完璧に容疑者気分だ。


 コイツを檻の外に放してよかったのか、不味かったのか……


 本当にこんな事に関わってしまい申し訳ございませんっ! て気分だった。


 一階に降りて、受付の脇を通過する。


「お疲れ様です。こちらから出るのですか?」


 ゼンが警官に呼び止められた。俺の心臓はバクバクと音をたてた。

 やべー、脱獄バレるよ……


 相手は本物の警察官だろ!




 本気でヤバいって!


 ゼンのバカ野郎!