「よ、じゅんちゃん。ご苦労」 うきうきしながら、警察署の廊下を歩いていくと、突き当たりに豪華な応接室みたいな部屋に着いた。 「ゼン!?」 なんだ? この部屋! ホテルみたいじゃねーか! 留置場っていうから、むき出しのコンクリの部屋に閉じ込められてるのかと思っていた。 渋谷のスクランブル交差点が窓の外に広がる部屋で、ゼンは豪華に一人掛けソファーに座ってワイングラス片手にヒラヒラと手を振っていた。 もちろん、ここは警察署内の留置場だからドアには格子がはめられてるけど。 ありえねーっての!