やべぇ……、李花最高ー。
「何ニヤニヤしてんだよ。気持ちわる~」
オフクロの一言で頭から冷水かけられた気分。
「今日は何しに来たの?」
オフクロはテーブルの上に散乱してた新聞の折り込み広告を片付けると、空いたスペースにブラックコーヒー二つとカフェオレを一つ置いた。
カフェオレは李花用だろうな。
「一人息子が帰ってきて、何の用だはないだろ? 金貸してくれとでも言うと思ってんのかよ」
「金なら、体売ってどうにかしな」
「それが、母親の言うことかよ」
俺が吹き出すと、オフクロも歯を出してにやっと笑った。
「俺、李花と結婚することにしたから」
オフクロが煙草に火をつけながら俺を見た。
「勿体ないね、あんないい子」
「だから、それが母親の言うことかって!」



