「李花、続きしよっか?」
「え! ほんとに?」
李花はまたボッと顔を赤くした。ちくしょーっ、すげぇ素直だな!
親がいなきゃ今すぐ押し倒すのに、やっぱここは我慢……
いや、ちょっとなら……
いやいや、我慢だ。
「続きって言っても、話の続きだ」
俺はベッドから降りると李花の前で立て膝をついた。
スーツの内ポケットから、用意してきた箱を取り出す。
「じゅんちゃん……、その箱!?」
「李花、これ受け取ってくれ」
李花が指先で箱を開く。柔らかいオルゴールの音色。
箱の中身は空っぽだ。
李花は黙って箱を見つめる。
5.5秒後にバネの仕掛けがはずれて、中から小箱が飛び出した。
李花はふわりと微笑むと、エメラルドグリーンに白いリボンの小箱を手にとる。



