────李花の部屋、はじめて入ったぜ。
クマやウサギのぬいぐるみがソファーを占領してて座るスペースがない。だから、ベッドに腰かけた。落ち着かないなぁ……
「すげー部屋」
「じゅんちゃんが李花の部屋にくるなんて信じられない。高校生の時は、いつもじゅんちゃんの部屋に遊びに行ってて、社会人になったらすぐにあのアパートに住んだもんね」
「そうだな、なんか懐かしい」
李花も照れくさそうに俺の隣に座った。髪を撫でると、くすぐったそうに肩を揺らした。
「あの頃から、俺の李花に対する気持ちは何も変わってない」
環境が激変したけどな。誰かさんのせいで、知らない世界を知った。
「嬉しい……」



