「ちょっと待て! 全体止まれ!」 ゼンが右手を前に出す。するとゼンを捕えようとしてた警官たちがピタリと止まる。 「善太郎様ぁ……」 「わかってる、わかってる。俺は今からお前たちに捕まってやる」 部屋はシーンと静まった。警官の一人が、ゴクリと固唾をのんだ。 これもゼンの作戦か? 「そのかわり、痛いのナシだ! 床にダンって叩きつけるのもナシ! その人数で飛びかかってきたら、俺絶対痛いだろ?」 コ……コイツ…… なにをそんな悠長な……どこまでも、ゴーイングマイウエー。