藍莉、アイツやっぱり波乱万丈な人生送ってるんだな……だから、足枷全裸も手錠デートも余裕なんだな。納得。
「香月社長には奥さんもいて息子さんもいる。けれど上海の彼女たちの生活は全て香月社長が援助してたのよ。だから、寵夫人が亡くなって直ぐに藍莉は日本に呼ばれたってわけね」
「なるほどな」
ゼンがグラスの酒を飲み干した。コイツは、いつでも酒のペースがはやい。どんだけ肝臓丈夫なんだよ。
しかも、この豪華なラウンジとお洒落なシャンパングラスがよく似合うんだな。ムカつく。
「それから、藍莉は日本で会社を任されていると家政婦が言ってました」
「それがトミックカラーズってわけか……」
それは、さっき香月峻からも聞いた。
「もう! 善太郎、知ってるなら上海行かなくてもよかったじゃない!」



