Tricksters2ッ



「……ってわけで、藍莉は本物の香月家のお嬢様だし。やっぱパクりは藍利が絡んでるんじゃねーの?」


 運転するゼンの横顔を睨みつけた。

 どーすればいいんだよ。商品二個もパクられて、発表までされちまってる。うちの会社は大打撃じゃねーか。

 自社ビルまで買って、社員だって結構な数いるし前期の売上は黒字でも、さすがにやばくねーか?


 快適なドライブとは対照的に、俺の中では心配が膨らんでいく。


 だいたい、コイツの適当経営は世の中で一番信用できないんだよ。


 変な一発芸ができるだけで部長になれる会社だ。俺なんて、わけも分からず所長代理だ。