Tricksters2ッ



 ホテルのエントランスに出ると、既にベンツが横付けスタンバイ完了している。

 
 運転席には真理子さんが乗っていた。


「淳一くん? ゼンさんから車を持ってきてって頼まれたんだけど」

 真理子さんは運転席から降りると、俺に鍵を渡してくれた。


「そうですか、ありがとうございます」


 俺を引きずってきた警備員は俺の腕を掴んだままだ。


「ゼンさんどこ行っちゃたのかしら? これからうちの新商品の発表があるのよ」


「新商品の発表なら、もう終わりましたよ?」


「ええ? 嘘、大変! 私、会場に戻るわね。ゼンさんに会ったら連絡するわって伝えてもらっていいかしら」



 俺は片手をあげて了承した。真理子さんは急いでホテルの中へ消えて行った。