「おい七三! お前の妹、香月藍莉っているだろ?」
足で踏ん張って香月峻に振り返る。乱れた七三は俺を睨みつけてきた。
「藍莉には手を出すな。妹には、このトミックカラーズの取締役を任せている。おまえなんて相手にしないぞ」
藍莉がトミックカラーズの社長? やっぱりな、アイツ超関係者じゃん!
すっとぼけやがって……
「こっちだって相手になんかされたくないんだよ! お前の妹が勝手に相手してきたんだよ!」
「出ていけ」
通路に追い出されて、バタンと扉がしまった。
別の警備員が待機していて、「後は俺が追い出しといてやる」と腕を掴まれた。
「外まで歩け」
はいはい。囚人的扱いだよな。
俺は抵抗をやめて警備員の言われるがままに歩いた。



